“ヤングケアラー”国が初調査 小学生15人に1人「家族を世話」(NHK)

 


 ここ数年で注目を浴びるようになった「ヤングケアラー」のニュースなのですが、私は少し言葉が一人歩きしている印象を持っています。
 
 厚生労働省のホームページを見ると、ヤングケアラーの定義は、

>法令上の定義はありませんが、一般に、本来大人が担うと想定されている家事や家族の世話などを日常的に行っている子どもとされています。
 
となっています。ちょっと曖昧ですよね…。

 「子どもも家族なんだから世話をするのは当たり前では?」「お手伝いとどう違うの?」と思っている人も多いのではないでしょうか。
 
 3世代同居が当たり前の時代と違い、今のように核家族と共働き世帯が多くなれば、家に大人がいないことが増えます。更に、晩婚化によって子育てと自分(または配偶者)の親の介護が重なる人も増えていますので、全体的に今の子育て世帯に余裕がなくなっているのは間違いないと思います。
 
 ヤングケアラーの問題は、子どもの権利を守るところから来ていると思うのですが、それと並行して社会の仕組みや制度全体を時代に合うものにしていかないと、結局誰かが新たな負担を負うことになってしまいます。個人的には、発想を子どもの救済から、余裕のある大人を増やす方向へと転換したほうが早く解決すると思います。

 また、なんでも親の責任にしたり、「病気の親を支えて一生懸命に働く子ども」を美談のように扱うことも、もう時代に合っていません。

 何事も一番弱い者にしわ寄せがいくことを知っていれば、言葉が一人歩きすることもないと思います。

 
 (ニュースにある調査結果の詳細はリンク先をご覧下さい。⇒ヤングケアラーの実態に関する調査研究について

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